テーマ曲を手がけた映画「ゴジラ」の人気を追い風に、アイヌなど北方民族の力強い律動を礎とした作風で知られる伊福部昭の再評価が世界的に進んでいる。しかし作品には校訂を経てオーソライズされた出版譜が極めて少ない。遺族所蔵の自筆譜が非公式に使い回されている実態があり、伊福部の最終的な意図を鑑みぬ形での上演…